『働き方 完全無双』

2018年4月25日 第1刷発行

 

著者:ひろゆき

 

発行者:佐藤 靖

 

発行所:大和書房

 

【著者紹介】

本名・西村博之。

1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカのアーカンソー州に留学。1999年にインターネットの匿名手掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、企画立案やサービス運営、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。2006年、アップロードされた動画にコメントをつける機能を持ったサービス「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。2009年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年に英語圏歳代の匿名掲示板「4chan」の管理人に。

主な著書に『無敵の思考』(大和書房)があるほか、堀江貴文氏との共著『ホリエモン×ひろゆき やっぱりヘンだよね』(集英社)などがある。(著者紹介より抜粋)

【オススメ度】  
読みやすい度 ★★★★☆
お役立ち度

★★☆☆☆

★★★★☆


毎日、暖かい日が続きますね。


お気に入りのベランダで、ハンモックに揺られながら、読書三昧の日々です(笑)


コロナで外出先しない休日が続いていますが、巣ごもりにも慣れてきましたね(慣れたくありませんが、苦笑)


冬が近づき、また感染者数が拡大してきましたね。


気を付けていきましょー。

それでは、今週の1冊です。

 

表紙とタイトルに惹かれて買いました。

 

初の「ひろゆき」本です。

 

かなり期待して読み始めたのですが、、、

 

正直な感想を申し上げますと、、、

 

ビミョーでしたね(苦笑)

 

「ブラック企業を根絶するために、


『食べるために仕方なく働く』


ことを辞めて、ブラック企業が存続できないようにしよう」

 

「そして、好きなことをして最小限の支出で生きていこう」

 

「そのためには、ベーシックインカムの社会になることが大事」

 

「自分の試算では、政府が本気になれば実現可能だ」

 

(計算根拠はしっかり明示している。)

 

「僕は、海外で映画や本で満足する生活を送ってるよ~」

 

って本でした。

 

正直に申し上げると、


で?って感じですね。

 

そんなことを書籍に書かれて読んだとしても、


実業界で日々ヒーヒー言ってる自分には、あまり参考になりませんでした。

 

また、「銀行とか、放送業界とか、そういうオワコン業界には就職するな」とも書かれてました。

 

「銀行なんてフィンテック企業に取って代わられて、資産運用が得意な人以外は不要になる。」と。


どれだけ社会構造を知らないで気ままに生きてるんだろう?って感じですね。

 

本当に銀行が日本から無くなったら、信用創造とか誰が行うと思ってるんでしょう?

 

まさかですけど、株式市場とクラウドファンディングという「直接金融」で全て完結すると、本気で思ってるんでしょうか??

 

おめでたい話です。

 

送金にしたって、


C2Cや少額送金ならフィンテック企業の方が適していますが、


大企業の資金管理とかグループ企業横断の資金効率化とか、きっと考えたこともないのでしょうね。

 

ギョウザ騒動でイメージ悪くなりましたけど、まだホリエモンの方が全然マシでした。

 



と、全体感では賛同できる点が少なかったのですが、


とはいえ、ミクロ的には勉強になるポイントもありました。


全体感とは切り離して、勉強になった点を、3つご紹介致します。

 


〜①:新しいことを始める〜

ユーチューバーにせよ、ニコニコ動画の動画職人でも、有名になり「成功者」となった人は、他の人と何が違ったのでしょう?

 

才能?努力?

 

それもあるとは思いますが、本書では別の観点が示されています。

 

それは、

 

「早くからその場所で活動していて、他の人より長く活動している」です。

 

そもそも、 2ちゃんねるの成功の秘訣を問われたとき、筆者は次のように答えているそうです。

 

「当時から匿名掲示板はたくさんあったが、たまたま、自分に余裕があったので、他の人より長く続けることができた」とのこと。

 

つまり、どんなサービスや商品がヒットになるかは予測がつかないから、早くから始めて長く続けるべきだと書かれています。

 

そのために重要なことは、以下だそうです。

 

すなわち、「新しいことは、躊躇せず何でも試してみる。」

 

特に、インターネット上にある無料のサービスは、始めることに元手もかからず、リスクも無いので、まずは試しにやってみるべき、とのこと。

 

確かに、一理あります。

 

また、「結果はすぐに求めない」ともあります。

 

これも、彼の理論からすれば自明のことです。

 

「何が当たるか分からないのだから、たくさんの事を始めて長く続けて、その中からワンチャンで大ヒットがあればそれで良い」という考え方だからです。

 

私個人としては馴染みのない考え方ですが、一部でも真似が出来る考え方かなと思いました。

 

自分のリソースの全てを、海千山千の新しいことに振り向けてワンチャンを待つわけにはいきませんが、本業や副業の傍らで、何か興味が持てる分野で新しいことに手を付けておいて、もしそれが有名になったりマネタイズされることがあれば、その時は先行者有利が働く、と。

 

逆にそのままサービスが消えて無くなっても、特に痛手はありません。

 

私自身は食わず嫌いな面がありますので、少しずつ新しいことへ手をつける事に慣れていこうと思います。

〜 To Do 〜

ネット上の無料サービスを始めてみる。


〜②:期待値を下げる〜

仕事においてもプライベートにおいても、他人が動いてくれないときに、「なんで動いてくれないんだよ!?」と考えてしまうと、ストレスフルな日常を送ることになります。

 

逆に、「まあ、そういう人なんだし」と諦めることができれば、ストレスフリーに生きられる、と本書にあります。

 

これは、少し前にも同様のことを書いていましたし、最近私自身が実践していることなのですが、非常に有用です。

 

また、他人に限らず、「会社に期待する」、「人生に期待する」という考え方がクセになってしまっていると、一つのものに執着してしまい、ある種「ギャンブル」的な生活になる、と本書には続きます。

 

それくらい「期待値」というのは扱いにくい概念であって、期待値は下げられるだけ下げておくほうが絶対に人生のトク、だと書かれています。

 

この考え方には、個人的に大賛成ですね。

 

例えば、私は仕事柄、特定の商品やサービスを時期を区切って営業全員で拡販に注力する取り組みのリーダーを任されることが度々あります。

 

これって結構やっかいでして、自分の通常の仕事の傍らで、

 

  1. 拡販の施策を練る
  2. 効果的な市場を分析する
  3. 分析結果に基づきアタックリストを作成する
  4. 営業全員に期限を区切って一当たりしてもらう
  5. 期限時に結果を締めて、見込客リストを基にセールスを深堀りする
  6. 個別案件をトレースし、全体の目標数値を達成する

 

という活動が必要になります。

 

1~3は自分で手を動かせば良いだけなので、面倒ですけど、まあやれます。

 

その後の4~6は、他人に動いてもらうのですが、これが一苦労です。

 

なぜなら、他の人も自分自身の通常の仕事やノルマがあるので、期間限定の拡販には非協力的な人が多いのです。

 

昔は、色々な手を使って無理やり動いてもらったり、ひたすらに懇願して渋々引き受けてもらったりしていました。

 

ですが、最近では少し考え方が変わってきました。

 

それが、期待値を下げて、「しょせんこの程度しか動いてもらえないだろう」と始めから予防線を張っておくのです。

 

それで、優良なマーケットをやる気がない社員が担当している場合、別の人をあてがうが自分でやってしまいます。

 

それでプライドが傷つく担当は、結局その人がやる気になってくれます。

 

ですから、「仕事なんだから、みんなやってるんだから、動いて当然」とか思わず、「どうせみんなやりたくないのだから、動いてくれるなんて有り難い」と感じて、感謝を伝えながら推進しています。

 

結果的に、営業活動の総量は、強権を発動して無理やり動いてもらった場合とさほど変化は無く、皆さん進んで動いてくれて、結果的にストレスフリーに仕事ができます。

 

「他人に期待しない」

 

一見、トンデモナイことを言っているように聞こえれると思いますが、むしろ勝手な期待を押し付けてガッカリするほうが、身勝手であると最近では考えるようになってきました。

 

この点は、筆者に完全に同意見ですね。

 

〜 To Do 〜
他人への期待値は下げられるだけ下げておく。

〜③:うまくいっている時に悲観的に~

 こちらは逆に、本書を読んで「たしかに、なるほど」と思った話です。

 

まず、「大きすぎる案件」を疑うことが書かれています。

 

例えば、

 

・たまに1万円くれる顧客

 

・毎日必ず100円をくれる顧客

 

どちらを重視するか?ですが、往々にして、1万円をくれる大口顧客をつい大事にしてしまいがちです。

 

しかし、事業をやる場合は「毎日必ず100円をくれる人」を大事に扱わなければいけない、と書かれています。

 

大口顧客に取り入ると、その顧客に時間を取られ、依存度が高まり、長期的には下請けのようになってしまうからです。

 

しかも、大口顧客はすぐ偉そうになるうえ、関係を切られると会社が傾いてしまうからです。

 

だから、「大口顧客とは始めから付き合わない」と決めている自営業者もいるそうです。

 

そうではなくても、表題にある、「うまくいっている時こそ悲観的に」考えるクセが重要だと書かれています。

 

これは完全に正論だと思いますし、現在、自分自身で出来ているかと問われると、全く出来ていない観点ですね。

 

毎月・毎日少しずつ収益をもたらしてくれている顧客にはあまり関心をはらえず、本当にたまにしかない大口案件にリソースを集中させる。

 

そんな仕事の仕方が身についてしまっています。

 

非常に効率の良い働き方なのですが、所詮サラリーマンのやり方ですね。

 

営業目標が未達成でも、クビになるワケでも、生活ができなくなるワケでもありません。

 

だから、効率的に目標が達成できるように、大口案件、高収益案件を狙って優先度をつけ、日々活動しているわけです。

 

これは、自営業者では選んではいけない戦略であり、しかも、抗うことが難しい戦略であると感じます。

 

二兎を追っては一兎も得られず、ではあるのですが、大口案件に「だけ」集中する現在の考え方は改めようと思いました。

 

〜 To Do 〜
日常的にお世話になっているお客さんを大事にする。

〜まとめ〜

書き出しの部分では、色々と強めに非難するようなことを書いてしまいましたが、こうやってまとめてみると、やはりミクロ的には勉強になったり同感と思えることが出てくるものですね。

 

これも、「一冊まるまる、全て良いことが書かれていて、自分の人生の糧になる」なんて考えず、

 

「一部でも勉強になることが書いてあれば儲けもの」

 

と、期待値を下げておくことが重要なのですかね。

 

そういえば、「本をたくさん読む人とたまにしか読まない人の違い」というコラムをネットで読んだことがあるのですが、

 

期待外れの本を読んだ時に、普段からたくさん読む人は、

 

「期待はずれだったな」という感想なのに対し、

 

普段はあまり読まない人は、

 

「期待はずれだった!時間を無駄にした!時間を返せ!!」という感想なのだそうです。

 

確かに、定期的な読書を始めた頃の自分は、有名だったから読み始めたのに期待はずれだった時に、けっこう苛立ちを覚えましたが、

 

最近では、さらっと読んで、「あんまり勉強にならなかったな。HPで書けるネタにならなくて残念」程度の感想しかもたなくなってきました。

 

やはり、自分自身の時間の価値を過大評価したり、期待値を過大に設定せず、フラットに生活しているとストレスフリーになっていくのでしょうね。

 

・・・なんか、年老いたなぁ。。。

 

という気持ちがフとよぎったので、ここらへんで今週は終わろうと思います。

 

 

〜 To Do 〜
1.ネット上の無料サービスを始めてみる。

2.他人への期待値は下げられるだけ下げておく。

3.日常的にお世話になっているお客さんを大事にする。